脳神経外科

診療科の特徴と診療内容

当科は昭和44年に道南で初めての脳神経外科として開設されました。主に函館市内および道南地方在住の方々の脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の急性期治療、頭部外傷、脳腫瘍、機能的疾患(三叉神経痛や顔面けいれん)など多岐にわたる疾患を対象として、24時間365日体制で診療に当たっています。特に当院は道南唯一の救急医療の拠点である救命救急センターを擁すること、また総合病院・がん拠点病院として様々な問題を持つ患者様の治療を担う病院であることから、より重症なあるいはより多くの基礎疾患をもつ(悪性腫瘍、血液疾患、慢性腎不全など)患者様が多いことが特徴です。脳疾患そのものだけでなく、全身状態を総合的に判断し患者様本人の状態にあった治療を行うことをモットーとしています。総合病院であることから、入院中に起こる様々な問題に対して各科専門医に迅速に相談・対応が可能である点も大きな利点といえます。また入院早期からリハビリテーションを行い、函館市内の多数のリハビリ病院と連携して回復期リハビリへのスムーズな移行に取り組んでいます。


対象となる疾患と診療内容

<脳卒中>
脳卒中学会より2019年より一次脳卒中センターに認定されました。脳梗塞では発症から4.5時間以内のアルテプラーゼ静注療法はもちろんのこと、脳主幹動脈閉塞症例(脳の太い血管が血栓で詰まってしまった症例)に対する血管内治療(機械的血栓回収療法)にも24時間365日体制で対応しています。特に最近では発症からやや時間が経った症例でも血管内治療で予後を改善できる場合があることが分かってきており、そういった症例にも慎重に適応を考慮しつつ治療を行っています。脳出血では高血圧性脳出血、脳動静脈奇形、硬膜動静脈婁などに対する開頭手術や血管内治療に幅広く対応しています。脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血に対しては、動脈瘤の部位・形状・大きさから症例毎に開頭手術と血管内手術(コイル塞栓術)のうち最も安全で確実な方法を検討し手術を行っています。人工呼吸器や血液透析を要するような重症例の対応も可能です。

<頭部外傷>
頭蓋骨骨折、脳挫傷、外傷性くも膜下出血、急性硬膜下血腫、急性硬膜外血腫、慢性硬膜下血腫、びまん性軸索損傷などが対象です。体の他の部位も損傷した多発外傷の症例にも救命救急医や他科との連絡で柔軟に対応します。

<脳腫瘍>
髄膜腫や聴神経腫瘍などの良性腫瘍から、グリオーマ、中枢神経系原発悪性リンパ腫、転移性脳腫瘍など幅広く対応します。特にグリオーマや転移性脳腫瘍は腫瘍自体の外科的摘出以外にも原疾患の治療(転移性の場合)や抗がん剤治療、放射線治療が必要ですが、治療がスムーズに進むよう各診療科と連携し可能な限り素早い対応を心がけています。悪性リンパ腫では診断後、血液内科にて抗がん剤治療を行います。

<機能的疾患>
三叉神経痛、顔面けいれん、正常圧水頭症に対する外科治療、症候性てんかんの診断や薬物治療や外科治療に対応します。

<脳ドック>
脳ドックでの脳卒中予防、脳疾患の早期発見に取り組んでいます。脳の病気だけだはなく、動脈硬化に対するリスク因子(高血圧、糖尿病、脂質代謝異常、高尿酸血症、喫煙など)の啓蒙、患者意識の向上が目的です。