初期臨床研修 特徴

 当院は「1年次必修科目」として内科研修24週・外科研修12週・救急部門12週とし、「2年次必修科目」を小児科・精神科・産婦人科・地域医療各4週とする。2年次の残り32週を自由選択とする。

 1年次の必修科目における内科の24週は、血液内科、消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、脳神経内科のうちから12週ずつ2科を選択希望することができる。外科の12週は、一般・消化器外科を中心に 整形外科・脳神経外科等を加えて研修を実施する。また救急は、救命救急センターを併設し、初期から三次に渡る救急患者の幅広い診療を積極的に行っており、この患者数は年間7500名に及んでいる。屋上にはヘリポートを有し、遠く奥尻島や津軽海峡をはじめとする北日本海域の洋上からヘリコプター移送患者も受け入れている。

 一方、2年次の必修科目(小児科、精神科、産婦人科、地域医療)を各4週に設定し、自由選択科目については32週の期間を設け、研修医の希望に応ずるとともに、到達目標にいたらなかった領域の補充にあてることができる。なお、一般外来研修については、地域医療研修中に実施する。

 研修医には、救急専従医や上級医の指導のもとに多数の症例を経験することにより、プライマリーケアを中心とした幅広い基礎的臨床能力を習得でき、このための優れた環境が備わっていると自負している。また、これをサポートする各診療科医師は、主として北海道大学、札幌医科大学、弘前大学の3大学出身者がほぼ等しい人数でおり、一大学に偏在することによる弊害がなく、また診療科間の障壁も見られない。加えて単一医局であることから相互に患者情報の交換が容易で、これから得られる常に顔の見える良好なコミュニケーションが指導を受ける上で大きな利点である。ここには、夜半までディスカッションする熱心な研修医の姿がよく見受けられる。また、病院全体の行事として、 毎週木曜日をレクチャーデー(通称:サーズデイレクチャー)として、各診療科からのレクチャー、ハンズオン(通称:函塾)、救命科のカンファレンス、臨床病理検討会(CPC)、評価、特別演習、さらには、隔月に開催される院内医療マネジメント報告会等への参加を必修とし、生涯教育の大切さとチーム医療を担う一員としての自覚を促している。この環境がもたらす研修内容は質、量ともに当院の特徴として誇りうる点である。

レジデントウィークについて

 当院では、臨床研修開始から半年が経過した9月末から10月初めの1週間にレジデントウィークを設けている。 ここでは、各研修医が各診療科のローテートを離れ、座学を中心とした研修を行っている。 一例として、1年目研修医が自らの興味ある分野等について、他の研修医に対しプレゼンテーションを行う。この際、準備に2年目研修医が指導を行い、さらに発表時には該当診療科の上級医が臨席し、講評を行う。これにより、発表する研修医のプレゼンテーション能力の向上に加え、研修医間での知識の共有が図られる。

 このように研修開始から半年間、臨床経験を積んだところで、一旦、日々の忙しい診療から離れ、じっくり座学研修を行うことにより、実際の臨床経験と、卒前教育での知識とを結びつけ、総合的・体系的な知識と診療能力を獲得してもらうことがレジデントウィークの狙いである。

また、最終日には、他院において研修医の指導に力を発揮している指導医を招き、講演を行ってもらうことにより、1病院だけの研修では得ることが難しい、多角的な視野を養っている。

近年のレジデントウィーク講演者

平成26年10月2日市立堺病院名倉 功二 先生
平成27年9月28日八戸市民病院今 秀明 先生
平成29年9月29日福井大学寺澤 秀一 先生
平成30年9月26日札幌医科大学成松 英智 先生
令和元年9月26日札幌医科大学木村 眞司 先生
令和元年9月27日弘前大学野村 理 先生
令和3年10月1日橋本市民病院橋本 忠幸 先生

後期(3~5年次)研修およびその後の進路

 初期臨床研修修了後、当院では従来どおりの後期研修(主として新専門医制度開始以前修了の医師)の受入れのほか、北海道大学・札幌医科大学・弘前大学等の連携施設として、専攻医の受入れも行っております。

 新専門医制度では、これまでのような一施設での研修ではなく、基幹施設を中心とした施設群として研修を行っていくことになります。当院は、若い医師にとってタイプの異なる複数の施設を経験すること、なかでも一定の期間、 大学という場に身を置くことがその後の医師としてのキャリア形成において得るものが多いと考えます。

初期臨床研修後、専門医資格を取得するまでは修練のために基幹施設からの派遣として、次いで専門医・学位を取得した後には指導的立場として、後進の指導にあたられることを期待しております。